売買の流れ
※一言で不動産購入といっても、様々なケースがありますが、ここでは大まかにご説明していきます。
step.1 住まいの計画を立てる
マイホームの取得計画を立てるときにまず考えたいのは、10年後、20年後に自分たちはどこで、どのような生活をしていたいのかというライフプランの見通しです。
マンションか、中古住宅か、建売住宅か、土地を購入して注文住宅か、これらの選択により借りられる融資金額や返済期間・各諸費用や税金なども変わります。
いずれにしろ、理想的な住まい像は家族であっても異なるものです。
あれもこれも実現するのは不可能なので家族で話し合い優先順位をつけてみるとよいでしょう。
step.2 情報収集
インターネットや広告などを利用して、自分の希望条件に合う物件を探しましょう。
不動産会社に相談し、物件探しを依頼するのも良いでしょう。
ですが100%を求め過ぎると、せっかく優良物件にめぐりあっても『もっといい物件があるはずだ』と、せっかくのチャンスを逃してしまいかねません。
あまり物件の悪いところばかりは探さず、自分の希望条件をどのくらい満たしているのか、そういった優先順位をつけての物件選びを心がけましょう。
step.3 現地見学
気になる物件がありましたら、実際に現地に行って多くの情報を集める事が大切です。
現地で物件の下見をするときは、周辺環境(病院・学校・公共施設・公園など)や交通事情(通勤時間・道路の交通量・最寄駅など)や生活環境(日当たり・騒音・治安など)などのポイントをしっかりチェックしましょう。
これらを下見するときは、出来れば、平日と休日、昼と夜、晴れの日と雨の日など、それぞれ異なるシチュエーションで何度か足を運んでみて、自分の感覚で納得することが大切です。
step.4 条件を決める
気になる物件が絞れてきたら、不動産会社や住宅の営業マンと話を進めていきます。
この時不安や疑問点などがあれば、『些細な事ではないか』などと気にせず、その都度確認しメモを取るように心がけましょう。
また、予算・広さ・日当たり・周辺環境など譲れない条件をハッキリ伝え、整理し、書き出しておきましょう。
step.5 資金計画
マイホーム購入は多くの人にとって生涯でもっとも高い買い物です。
マイホームの値段は下がってきているとはいえ、数千万円というお金を一括で払える人はそういないでしょうから、通常住宅ローンを組んで月々少しずつ返済していくことになります。
住宅ローンを選ぶときの基本は『金利の低いものから』ですが、単に表示されている金利の数字が小さければいいというものではありません。
検討すべき点は次のようにいくつもあります。
■元利均等返済か元金均等返済か。
■金利タイプはどれを選ぶか。(固定金利型か変動金利型か)
■返済期間は何年にするか。
■ボーナス払いをどうするか。その割合はどれくらいにするか。
などで、もうひとつ大切なのが住宅ローンの種類です。
たとえば、住宅金融公庫は長期固定型ですが、購入価格の80%までしか融資を受ける事が出来ません。
また、民間金融機関には100%融資可能のローンもありますので、自分のライフスタイルにあった住宅ローンを探してみましょう。
ですが、自分で資金計画を立てるのはなかなか難しいので、不動産会社や住宅の営業マン、金融機関などに資金計画を立ててもらうと良いでしょう。
step.6 お申し込み
検討の上、決定した物件の購入意思を販売会社、もしくは不動産業者に通知します。
この時、売主が業者の場合は申し込み金を授受する事もありますので確認しましょう。
また売買価格、契約日、代金の支払方法、引渡し時期などの確認をし、契約のための条件を調整します。
住宅ローンを利用する場合は、可能であれば売買契約前に金融機関に事前審査等を行ってもらい融資可能かどうか調べておくと良いでしょう。
step.7 売買契約
契約に先立って、宅地建物取引主任者により、重要事項説明を受けます。
この重要事項説明書には、登記簿記載の権利関係や、物件の概要、代金の授受の方法、万が一の契約解除の場合の規定など最低限説明しなければならない内容が記載されていますので、しっかり確認した上で、売買契約書を交わしましょう。
この売買契約書は取引内容や当事者の権利、義務などを明らかにし、安全、確実な売買の成立を目的とするもので、売主、買主の双方が署名捺印し、買主が契約手付金を支払って契約が成立します。
また購入物件が中古住宅の場合は、雨漏り、外壁の亀裂、シロアリ等の気になる箇所は、しっかり確認し後々トラブルにならないようにしておきましょう。
一定条件を満たす中古住宅には、5年保証が付く物件もありますので、こちらも確認しておきましょう。
step.8 ローン申し込み
必要書類を揃えてローンの申し込み手続きをします。
住宅ローンには大きく分けて、公的融資・民間融資・勤め先の社内融資の3つに分けられます。
自分にあった住宅ローンを最終選択しましょう。
公的融資 | 低い金利で返済期間も長いなどのメリットがあります。 『住宅金融公庫-年金住宅融資-地方自治体の融資など。』 |
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民間融資 | 銀行や信用組合などの民間金融機関で、ローンの種類も多く比較的借りやすいといえます。 |
社会融資 | お勤め先に住宅取得のための社内融資がある場合があります。 会社により融資条件は異なりますが民間より有利な場合があります。 |
Check!
中古住宅の場合、建築年数により返済年数が異なりますのでよく確認をし、自分の年齢を含めライフ設計にあった支払い計画を立てましょう。
step.9 残金決済と引き渡し
ローンがOKなら、既に支払った金額を差し引いた残り全ての代金の支払いをし、物件の引渡しを受けます。
通常、残金決済と引渡しは同時に行われますので、諸費用等の残代金以外にかかる費用や持参する物などの確認もしておきましょう。
所有権移転登記手続きについては司法書士に依頼して法務局での登記を行います。
また、『住宅品質確保促進法』により新築住宅の場合は10年の瑕疵保障期間が義務付けられています。
欠陥が見つかった場合、10年間は無料で修理してもらえますが、対象になるのは、基本構造部分と雨漏りを防ぐ部分に限られ、それ以外の部分の保障期間が何年なのかなど販売会社によって内容は異なる事があるため、事前確認しておくとよいでしょう。
Check!
仲介物件の場合、仲介手数料(400万円以上で売買価格の3%+6万円+消費税)も必要になります。
step.10 入居
様々な取引の手順を終え、やっとマイホームを手に入れる事ができました。
ですが、これで全て終わったわけではありません。
取引終了後にもまだやる事が残っています。
電気やガス、水道、電話、その他の住所変更の届出などをする必要があります。
また、住宅ローン控除の申請などは、自動的に適用されるものではなく、初年度は自分で行わなければなりません。
詳細などは、税務署で無料説明会を開催している場合もありますので、利用してみるのも良いでしょう。
他にも、不動産を持っていると毎年、固定資産税や都市計画税がかかることも忘れずに。